to index
index > 資料館① 廻し蹴りについて

資料館① 廻し蹴りについて

<廻し蹴りについて>
廻し蹴りの蹴り方は、大まかに言えば5種類ある。
  1. 腕と体全体をブン廻して勢いで蹴る方法
  2. 前蹴りの膝を横に倒したような形で、膝のスナップを使って蹴る方法(姿勢を変えず、当たったらすぐに引くビンタのような蹴り)
  3. 膝の抱え込みを体の横の位置に上げ、上半身を横向きに向けて半円を描くように蹴る方法
  4. 前蹴りからのフェイントで、蹴る方法(膝の抱え込みは前蹴りのフォーム、そこから回し蹴りへ変化)変則廻し蹴り。
  5. 他に縦方向からの蹴り(上から落とす)もある。
また、強い廻し蹴りには大きく分けて 3つの要因がある。
  1. 体重を利用する
  2. 瞬発力を利用する
  3. 貫通力をつける
初めは高く蹴ろうとせず、 バランスをまったく崩さないで中段(水平に蹴れる高さ)を蹴れる事を目標にする。
蹴り足と同じ側の腕を反対方向に開くか、上段を防いでパンチが出来るように動かさないで蹴るのかは、道場稽古指導に忠実にできるようにする。
次は、曲げた膝で出来上がった部分を出来るだけ早く的に向ける。
この際、胸を横に向ける意識で、同じ肩と腰を回す。
蹴り足側の腰・肩・膝が同時に動く。
腰椎はブロックされているので、腰椎だけ回そうと思っても単独では回らない。
胸椎を横に向ける事で、連動して腰椎が動き、骨盤も連動して初めて腰が廻る。
相手の身体と自分の身体の間に、廻し蹴りの膝がくの字形に入るのがコツである。
廻し蹴りの軸足は、その場基本では踵を挙げない。
組手蹴りでは、中足を付けて踵を相手方向に返す。
「膝の貯め」を一気に開放してスナップを効かせて、瞬発力で弾くように速く蹴る。
物に当たるインパクトのスピードが速ければ速いほど、破壊力は増す。
速度の二乗に比例する。
■チェックポイント
曲げた膝で出来上がった部分をどれだけ早く的に向けて動かしているか? 
大腿四頭筋と腹筋が使われていることがわかるでしょう。
膝がどれだけ早く開いているか? 
実はこれがほとんどの人のスピードを管理している。
「早く開いている」と言うことは、「早いタイミングで」ということではなく、開くのにどれだけ時間がかかっているか、ということ。
これをチェックするために床に寝る。
練習を簡単にするために、廻し蹴りをするように片方だけの足を広げ、膝を前にして膝を畳んだ部分を持ち上げて、膝が頂点に持ち上げた状態で一度止める。
これからがトレーニング。
この状態から一気に膝を足の筋肉だけで開くようにする。
つまり、この「開く」力を付けると言う事。
ほとんどの人が非常に弱いということがわかる筈、だからこそ、キックも弱いということ。
  1. 体重を利用する
    打撃とは、体重移動である。
    蹴るのも、打つのも、投げるのも体重移動である。
    止まったまま蹴るのと、踏み込んで蹴るのでは、体重移動と運動エネルギーの違いで威力が違う。
    野球を例にすると、
    1.立ったまま投げる
    2.一歩踏み込んで投げる
    3.マウンドから投げる
    1<2<3が強い。
    2は運動エネルギーが増加。
    3は重力も利用して運動エネルギーが更に増加している。
    蹴りも同じ。
    そのまま蹴るより、踏み込んで蹴る、更に上から落として蹴る方が威力が増加する。
    蹴りに体重を乗せると言う事だが、取り敢えず、頭の真下に回転軸を作ると言う基本が出来上がるまではやらない。
    垂直な回転軸が出来るようになったら、上半身の軸を垂直に保ちながら、軸足の傾きを相手方向に倒す。
    これで、仮想重心が自分の真下でなく、相手と間合いの空間になり、自ずと蹴りに体重移動されて、体重が載った蹴りになる。
  2. 瞬発力を利用する 蹴り足の床離れを早くする。
    ライフル弾ではなく、ロケットのように加速し続ける。
    ライフルの弾が瞬発力を出しているのは、銃から離れる時だけで後は「惰性」である。
    つまり、貫通力を入れると4段ロケットのようになる。
    1.床離れの速さ
    2.畳んだ部分を移動する速さ
    3.畳んだ膝を伸ばす速さ
    4.当たってからも減速する事なく貫通する力 
  3.    
  4. 貫通力を強める 貫通力の理解を深める。
    弱い蹴りは「惰性」に任せっぱなしだから、当然徐々に減速する。
    的は相手の体表面ではない。
    的に当たる瞬間に一番スピードが乗って、的を貫く意識で当てなければならない。
    当たって止まるという事は、当たってスピードが0になるという事である。
    破壊力は、速度の二乗に比例するから、速度が落ちれば破壊力も減少する。
    決して、押すのではない。
    的をスピードダウンせずに突き抜けるのである。
    惰性が何故いけないか? 皮膚の下の脂肪や筋肉が、インパクトの瞬間に蹴りのスピードを著しく減速させる。
    例えば、下段であれば、腿の筋肉や毛細血管、神経が大腿骨と蹴り足に挟まれて、ダメージを与えないといけないので、蹴りのスピードが落ちることなく、威力が「貫通」しなくてはならない。
    廻し蹴りについて細かい解説をしたが、他の蹴りや突きについても同様な事が言える。