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資料館② 鍛錬編

【力の意味】(入力・脱 力・出 力
    体力は大きく2つに分けられます。
  1. 腕力、脚力といった“筋力”(瞬発力・持久力)
  2. 心肺機能の持久力を含む“内臓力”(心肺機能・免疫力)
体力 = 筋力(瞬発力・持久力)+ 内臓力(心肺機能・免疫力)
骨を動かすのは筋肉ですから、筋肉を上手に使えば、身体も上手に動きます。
「筋肉を上手に使った身体の動かし方」を解説するために、“力”に関する「言葉の意味の違いを理解してください。これらの意味の違いを認識する事は、非常に大切です。
『入力』… 身体の筋肉に力を入れる事(インプット)をいいます。
つまり、力(りき)んだ状態をいいます。
『屈筋』を使って力を入れた(力んだ)状態。ボディビルのポージング。
『脱力』… 身体の筋肉の力を抜いた事(ニュートラル)をいいます。
ここでは、最低限度立っていられるだけの筋力を使っている状態。
『屈筋』も『伸筋』も緊張していない(働いていない筋肉のニュートラル状態『出力』… 身体の筋肉から”力を出す”事(アウトプット)をいいます。
『伸筋』を使って力を出す状態。
残念ながら多くの指導者が勘違いしています。指導者の方々は、「いくらなんでもそのくらいは、分かるだろう」なんて思っているかも知れませんが、その言葉どおり受け取る人も多いのです。>
「もっと”力を入れて打つ”!」× 『入 力』 と 『出 力』を一緒にしているパターン。
「”脱力”すれば強い ”力が出る”!」× 『脱 力』 と 『出 力』を一緒にしている。
これでは、正しい動作を覚えることは困難です。
写真
【筋肉の使い方】(伸筋・屈 筋)
通常動物の体は、骨をはさんで筋肉が付いています。骨格筋と呼ばれます。
体は、骨をはさんで拮抗する筋肉で動いています。
一般に体を “伸ばす筋肉”『伸筋』と、“曲げる筋肉”『屈筋』の種類です。
腕の筋肉で説明すると、力こぶ の“上腕二頭筋”は、腕を曲げる筋肉で 『屈筋』と 言います。
骨をはさんで、反対側にある二の腕“上腕三頭筋”は、伸ばす筋肉なので『伸筋』と 言います。
“曲げる筋肉”『屈筋』
『屈筋』(上腕二頭筋)は、物を持ち上げたり、引っ張る時に使います。
通常、重い物は、力まないと持ち上がりません。柔道や相撲、レスリングの選手は、必要な筋肉なので鍛えています。物を持ち上げる時は、『屈筋』(上腕二頭筋)だけで、『伸筋』(上腕三頭筋)は、働いていません。もし、『伸筋』(上腕三頭筋)も働いていたら、ムダな力が入っているということです。
“伸ばす筋肉”『伸筋』
『伸筋』(上腕三頭筋)は、物を投げたり、打ったり、押したりする時に使います。
野球、ゴルフ、テニスなどの球技や、剣道、空手、ボクシングなどにも必要な筋肉です。
両腕を前に伸ばす時は、『伸筋』(上腕三頭筋)だけが、働いています。
もし、『屈筋』(上腕二頭筋)も働いていたら、ムダな力が入っているということです。
ただし、 『伸筋』に限っては、柔道や相撲、レスリングにも必要です。
柔道や相撲、レスリングの選手は、投げたり、突っ張りや突き放したりもしますから、『屈筋』と『伸筋』を両方みっちり鍛えています。だから、見た目も 実際もすごい筋肉量なのです。
【伸 筋 活 用 】
「屈筋」優位
スーパーマーケットでカートを使わない人は、腕を“L字”か“V字”に折って、カゴを引っ掛けています。これは 「屈筋」優位の体質になっています。
そのまま肘を胴体の前部にくっつけ、もう片方の手でカゴを持った方の肘をおさえて、自分の体を抱きかかえる様にすると、カゴの重さを、2本の腕で分散するわけで楽になります。
「伸筋」優位
アタッシェ・ケースを持つ様に、伸ばした腕でカゴをぶらさげて持つ人は、「伸筋」優位の体質です。指を握りこむと、「屈筋」が働きはじめるので、伸ばした指先に引っ掛けるのがポイントです。
これは、『伸筋』優位での 【脱力】状態になります。
空手の正拳は、「鷲づかみ」ではなく、貫手から指先を丸めるという「伸筋優位」の握りをします。
また、相手に対しても「鷲づかみ」ではなく、「伸筋優位」の「転掌掛け」を行います。
武術でも、武器を扱う時や相手を掴む時は、「指先の引っ掛け」は非常に大切です。
「伸筋」優位での 【脱力】状態から、「伸筋」を使った【出力】状態へ移りやすくするためです。
「屈筋」を使った【入力】状態荷物をゆっくりと上にあげる運動は、「屈筋」を使った【入力】状態です。
ムダな力(この場合は「伸筋」)を入れずとも、腕がプルプルと辛い状況になります。
「伸筋」を使った【出力】状態
そんな時に、人は無意識に“反動”を使います。「伸筋」にスウィッチし、 腕を前に振った“反動”で上がった荷物を、そのまま勢いで今度は下から押し上げます。
当然、脚を伸ばしたり、背中をそらす といった『伸筋』で 補助してやれば、ますます楽に荷物は上がります。これは、最初から最後まで「伸筋」を使った【出力】状態です。
「屈筋」よりも「伸筋」の方が強力、前者(屈筋)より、後者(伸筋)の方が、断然楽なはずです。 
人間は、「屈筋」よりも「伸筋」の方が強力だから重力に逆らって立っていられます。
大腿四頭筋などの抗重力筋は「伸筋」です。
男性でも、50キロの荷物は腕を曲げて(屈筋)引っ張ったり、持ち上げるのは大変です。
でも、腕を伸ばして(伸筋)押し出すのは 比較的簡単です 。
「武術の技は、伸筋活用術」
全身の「伸筋」の力を順序良く、そして ロスすること無く使う。説明したような事を、利用しまくっているのが武術の技です。
【武術の筋トレ】
「筋(力)トレーニング」は、「筋(肉)トレーニング」のイメージが強いようです。「筋(肉)トレーニング」のイメージだと、「とにかく筋肉を肥大させれば、大きなパワーが出せる」と、考えがちです。
身体には “腹筋”に対しては“背筋”と いうように、相対する筋肉がついていてバランスをとっています。お互い相対する2つの筋肉が、“拮抗筋”です。
身体は、骨という柱があって、それを筋肉が動かして運動するものです。
筋肉の力(筋力)が強い方が、力が出せるのは確かですが、その運動によって、働かせ方が異なるのです。
例えば、物を押すのに “上腕二頭筋”まで働かせたりする事は、「自転車のブレーキをかけながら、ペダルをこいでいるようなもの」です。無駄なことをしています。これを「力み」といいます。
極真空手家には、「力み」のない筋肉の正しい使い方を ぜひ覚えて欲しいと思います。
中には “筋肉至上主義”みたいな人もいますが、 生活や健康に密着した 筋肉の動かし方の指導も心がけて欲しいものです。
古流の武術では、技(の動き)を繰り返し練習する事で、骨に近い腱や身体の内側の筋肉(インナーマッスル)をしなやかに鍛えていきます。
そして、パワーの足りない所を補う意味で、武器術の練習を重い鍛錬具を利用して行います。
フリーウエイトを使った筋トレ(ウエイトトレーニング)と同じく、骨から遠い身体外側の筋肉(アウターマッスル)を鍛えます。
身体外側の「アウターマッスル」は、大きめの筋肉なので 大きな力を出せますが、動きは大雑把になってしまいます。身体内側の「インナーマッスル」は、小さめの筋肉なので 細やかな動きが得意です。「アウターマッスル」を大きな歯車だと考えると、「インナーマッスル」は 細かい小さな歯車だと考えられます。
昔ながらの武術家や 職人たちが、「アウターマッスル」の肥大が認められないにもかかわらず、パワフルなパフォーマンスができるのは、無駄のない動きとそれを支える「インナーマッスル」という歯車を、順序良く組み合わせているからなのです。
それはパワートレーニングでは無く、稽古や仕事の中で身につけた「動きのスキル」なのです。
何も「アウターマッスル」が悪いわけではありません。「アウターマッスル」に頼り切っているという、バランスが悪いのです。フルコンタクト空手競技の無差別級の戦いにおいては、パワーの差が実力の差にもなります。
ですから「インナーマッスル」でパワフルに動けるようになって、はじめて最後に強力な「アウターマッスル」を必要な部位につけてやれば良いのです。武術では 動きの妨げにならない、必要なだけの筋肉をつけます。だから、武術の名人・達人は、細身の人でもパワフルなのです。
【「腸腰筋」の重要性】
末端意識の弊害
失敗を恐れるあまり、小手先のプレーになってしまう。プロアマ問わず、誰でも経験があると思います。これは普段の細かい作業を、意識を手や指先に向けて行っている事とも関係します。
正確さを求められる作業において、殆どの人が、意識を手先の末端(サッカーなどでは足部分)に向けています。体幹部を用いて大きな動作を起こすよりも、出来るだけ小さな動作(小手先)で行った方が、勢いや力強さはともかく、正確性が増すという認識がそこにはあります。
勿論これが誤りである事は、ある程度できる競技者であれば常識です。
体幹部から切り離された小手先の動作は、実に安定性を欠くものです。
この不安定さの原因の一つには、使用している骨や筋肉量が少ない事が挙げられます。
小手先の動作では、腕や足の末端に意識が集中しています。
末端が主動になる動作では、その背後に体幹部という大きな土台がありません。
体幹部と四肢との筋力差は歴然で、体幹部から切り離された末端の動きは、必然的に力強さを欠きます。
また意識上では得られるはずの器用さにおいても、土台がなく不安定であるために、期待通りにはいかないのです。
体幹部が主動となり、その堅固な土台の上で四肢が働くからこそ、安定した器用さも発揮できます。
腸腰筋は、体幹部の中心体幹部の中心となる筋肉が、タイトルにある「腸腰筋」です。
腸腰筋はスポーツ界で注目され、今やその存在がクローズアップされる事は、決して珍しくなくなりました。
インナーマッスルという単語も、馴染み深いものでしょう。
「腸腰筋」は、大腰筋、腸骨筋からなる深層筋です。
大腰筋は胸椎12番、腰椎1~5番を起始として、大腿骨内側付け根付近、小転子と結びます。「腸骨筋」は骨盤と大腿骨の小転子とを結びます。
大腿骨を引き上げる動作の他、体幹部を支えて姿勢の維持に大きな役割を果たしています。
「腸腰筋」は体幹部の更にその中心ですから、この筋肉をあらゆる全身動作の基本に置く事で、 力強くとは言っても、それは見た目の印象ではありません。
むしろ見た目の印象は、どちらかと言うと力の抜けた、軽いものになる場合が多いはずです。
これはインナーマッスルが強く働く事で、大腿四頭筋や上腕二頭筋などのアウターマッスルの負荷を減らせるからです。
目に見えるアウターマッスルの力みがなくなるので、印象としてはリラックスしたものになります。
力みの消えた外側の筋肉も、より本来の機能を存分に果たせるようになります。
ですから印象としては軽やかでも、動作の本質としては、遥かに力強いのです。
バスケットのマイケル・ジョーダンのプレーを見ると、これが同じ人間かと疑いたくなる程の圧倒的なパフォーマンスです。しかしその姿は、終始リラックスして脱力され力みが全く感じられません。メジャーのイチロー、サッカーのロナウジーニョなど他者を圧倒するスポーツの天才達は、表面上の筋肉には頼っていません。体幹部の更に中心の「腸腰筋」の主動を一つの基本に置いています。
「意識、エクササイズ、環境整備」
「腸腰筋」を動作の土台、基本として利用できるか否かは、意識の問題も大きく関わってきます。
意識を強く持つ事で、より「腸腰筋」を大きく活用できます。
しかし意識をしなければ、ゼロになってしまうわけではありません。
動作の根本には、必ず「腸腰筋」の働きがあります。
「腸腰筋」が弱体化すれば、身体のコアが不安定になります。
その上での動作には、力強さ、繊細さ、バランスなど、様々な弊害が出てきます。
また激しい運動の負担に耐え切れず、腰痛を引き起こすケースもあります。
病的な水準にまで深刻化すれば、歩行自体が困難になってしまいます。
「腸腰筋」、特に大腰筋を鍛えるエクササイズなども、多く開発されるようになってきました。
しかし他の項目でも再三に渡って言及しているように、筋肉は鍛えれば強くなるわけではありません。
そもそも身体全体として、筋肉が機能できる環境が整備されている前提が、何よりも重要なのです。その環境整備が疎かな内に、いくらエクササイズなどで鍛えようとしても、満足のいく結果は得られないでしょう。
「腸腰筋」は身体環境によって、弱体化し易い筋肉の一つです。
もし「大腰筋」を鍛えるエクササ イズをされていて、満足な効果が実感できないようであれば、身体環境が足を引っ張っているのかもしれません。
■骨盤底筋
今まで「骨盤」というと、硬い大きな骨(寛骨)に囲まれた部分という漠然としたイメージがありました。今回調べてみて、もっと具体的なイメージを頭に思い浮かべることが出来るようになりました。
人間が二本足で立って歩くように進化したことで、骨盤底の筋肉ですべての内臓を、重力に反してささえなくてはならなくなりました。
つまり、骨盤底とは、骨盤の内部で膀胱や尿道、子宮、直腸などのお腹の臓器を下からしっかりと支えている部分です。
骨盤底は内臓の位置を上に持ち上げる役割の内骨盤筋膜、骨盤内の臓器をがっちり支える骨盤隔膜、骨盤隔膜を左右から引き締める会陰膜や会陰浅層の筋肉といった三重構造の頑丈な繊維組織や骨格筋で形成されています。
これらを総称して、骨盤底筋群と言います。
骨盤底筋群は、尿道や膣、肛門を引き締める役割をも果たしています。
骨盤底を下から見ると筋肉の一部が、肛門で一回り、尿道と膣で一回りといったように8の字型を描いています。面積は120~150平方cmくらいで、20歳代の女性で5~9cmの厚みがあります。
女性は妊娠すると大きくなった子宮の重みと圧迫が骨盤底に負担をかけます。
分娩時には、直径10cmほどの胎児の頭が産道(膣)を通る為、骨盤底の筋肉と繊維組織は引っ張られてダメージを受けます。
加齢につれて骨盤底筋群は伸びきったゴムのように薄く、劣化が進みます。
このようにして女性特有の“女性骨盤底疾患”たとえば、尿失禁、膀胱瘤、直腸瘤、繰り返す膀胱炎などの病気が現れてくると言う訳です。
骨盤底の位置
    骨盤底の一部は自分でも確かめられます。(ただし、外から触れられるのは最も浅い会陰と言う層のみ)触れられない深いところに“内骨盤筋膜”“骨盤隔膜”と言う骨盤底の支持層があります。
  1. 下側: 坐骨結節の間に張っている。坐骨結節の見つけ方は、椅子に両方の手の平を上向きにして置き、その上に座る。指の腹に触る硬い骨の出っ張りが坐骨結節である。
  2. 前から横: お臍の下の恥骨の下側から横へ。椅子に脚を軽く開いて座る。恥骨すぐ下から左右の坐骨結節へ回っていくラインが触れる。
  3. 後ろ側: 尾底骨の部分から横へ。椅子に脚を大きく広げ、前のめりに座る。背骨の上から下へたどっていくと、下で途切れるところが尾底骨の先端である。尾底骨から左右の骨盤結節までが、後ろから横の部分。
基本のあぐらの正しい姿勢で、座骨に均等に体重を乗せて床に付ける。そして骨盤を起こして、上から吊られてるようにピ~ンと背筋を伸ばす。肩を下ろし、胸を開いて顎を引きます。
そのすべてのキーワードが骨盤にある。骨盤は、体の大黒柱である脊柱の土台である。
理想的な直立姿勢と体のバランスに深~く関わる。歩く・走る・ひねるといったあらゆる動きの起点は、骨盤の回転で生まれたエネルギーなのです。
実は『要』この「かなめ」という字の由来は、骨盤の形から成り立っているんだそうです。
骨盤は文字通り体の「要」です。
ところが、骨盤を支える筋肉群には日常的にストレスが加わるためにヒズミが生じがちです。
骨盤の位置のズレは脊柱の歪みにつながり、腰痛や肩こりの原因にもなります。
運動をしている方は、怪我の原因にもなりかねません。
体のバランスが崩れることで、パワーや運動能力も低下し、基礎代謝も落ちることで脂肪も蓄積しやすくなるなど、びっくりするくらい体に様々な弊害をもたらします。
骨盤が歪んでいると、あぐらの姿勢にになったときに座骨に均等に加重できません。
加重が左右均等になることで、特定の部位や筋肉への負荷が軽減し、アンバランスになっていっる状態を解消していきます。もちろん腰への負担も軽くなりますので、腰痛の予防にもなります。
不動立ちの時には、両足への加重が均等になり、大事な「体の軸」がぶれにくくなります。
体の軸がしっかりできていることで、心の軸もしっかりしてきます。
下半身を安定させますので、股関節の可動域が広がります。
「頭」の重さってどのくらいだと思いますか? 体重の13%~15%の重さがあるのだそうです。
体重50キロの人で、だいたい7キロくらいになります。
5キロのお米でもかなり重いですから、かなりの重量です。
その頭を支える脊柱、その脊柱を支える仙骨、そしてその仙骨に連動する骨盤は本当に大事に感じます。それをさらに支える筋肉を含めた体の色々なパーツもとても大事に感じます。
心身共に快適に過ごす為には「骨盤の歪みは大敵!」というのは今や常識になりつつあります。
この骨盤の歪みを左右しているのが、「骨盤底筋群」ですが、以外とこの存在は知られていないのが現状です。
腸腰筋を鍛える事がどうして大事なのか。
腸腰筋は大腿の最も強力な屈筋で、歩行、階段を上る時に大腿を挙上します。
衰えると、歩行能力も低下し、つまずきや転倒の危険性が高くなります。
腰まわりの筋肉も弱まり、代謝が悪くなって、内臓脂肪も皮下脂肪も溜まりやすい身体となってしまうのです。
反対の作用をもつ大腿伸筋である大殿筋と共に関節を固定して、体を動かした時に姿勢を安定させる筋肉です。これもまた少しの動きで大きな力を発揮します。
体の筋肉の70%は下半身にあると言われています。
下半身の筋肉を鍛えることで、代謝は良くなり良い事が沢山あります。
骨盤底筋群は骨盤の下で尾骨と恥骨をつなぎハンモック状に内臓や骨盤を支えている筋肉です。この筋肉を鍛えることで、骨盤が引き上げられて骨盤に掛かる負担が弱まるので歪みにくくなるのです。
骨盤底筋群は、横隔膜と腹横筋などと同じ体幹部にあるインナーマッスル(体幹支持筋群)のひとつで独特な方法で鍛えます。
骨盤底筋群は、普段の生活の中では意識しづらいところです。
鍛える方法のひとつが、呼吸とともに骨盤底筋群を引き上げる意識を持つことです。
イメージもとても大切です。
横隔膜や大腰筋などの腹周りのインナーマッスルユニットが同時に刺激されて、鍛えられます。下丹田ができて、代謝も高まるので痩せやすくなります。
ゆっくりと体を動かし、筋肉に負荷をかけると 筋肉の中で血液の流れが制限され筋肉が酸素不足の状態になります。
筋肉は「何が起こったんだ」とパニックを起こし、辛い運動をしているんだと錯覚してしまいます。
例えば、腕立て伏せやスクワットをと~ってもゆっくりやることで、最小の運動量にして、大きなトレーニング効果を得られます。楽ちんをして効率良く体脂肪を燃やしてくれるのです。
あるいは、三戦立ちして、会陰を広げて、引き上げる。ゆっくりと基本稽古をすることも同様の効果が得られます。
この時に分泌されるのが「成長ホルモン」です。
このホルモンは、子供から大人になる為だけのものではないのです。
いわゆる、細胞が成長するためのホルモン「別名・若返りホルモン」とも言われます。
脂肪を燃やすホルモンとも言われ、一部では天才作りのホルモンとも言われたりします。
普段、分泌するのが、最も多い時間帯が夜寝ている時、丁度丑三つ時と言われる午前二時頃です。寝る子は育つと言われる所以はここにあるのかもしれません。
とにかく、早寝早起きができれば問題ないわけですが、最短時間で最小の運動をして、大きなトレーニング効果を得て、骨盤底筋群を鍛えて行きたいです。
自分が「今どこの筋肉を使っているんだろう」と常に意識することがとっても大事なのです。
鍛えたい部位を触りながら、確認してトレーニングするのもお勧めです。
筋肉の動きは脳からの指令によりますので「脳トレ」にもなります。
普段 筋肉を使ってない人が急に筋肉に負荷をかければ怪我や事故のもとになります。
トレーニングは一朝一夕ではありません。だから、長続きするトレーニングが一番です。
【重心移動】
『重心移動』に関すると、通常、人間は『踵から着地して、小指側に抜けて行くと同時に親指に力を入れて歩く』ものです。『武術の達人は足裏全体を使って歩く』と『親指と拇指丘と踵を結ぶ線で歩く』と言います。
1.尻を床につけて、脚を前に投げ出して座る。力を抜いてリラックスした状態で足先を見ると、小指側が親指側よりも前に出ている筈です。だから、『重心が足裏の踵から着地して、小指側に抜けて行く』のです。これは、人体の構造上仕方ない事です。
2.手と足を床につけて、四つん這いになると、今度は重心が手と足の親指側に集中した筈です。
3.これが、本来の“体に中心軸を作りやすく安定した状態”です。
人間は四足歩行から二足歩行へ進化しましたが、足裏の感覚が進化できずにいる人が、まだ多いという事です。だからと言って、初めから達人レベルを目指すのも大変です。そこで、今までのクセを相殺するために、『まずは親指側への重心』から始めるのです。それが『親指と拇指丘と踵を結ぶ線で歩く』という事です。足裏が平均して使えるようになれば、『足裏全体を使って重心移動する』事を意識すれば良いのです。
また、インエッジに体重を乗せるより、アウトエッジに体重を乗せた方が良いという意見もあります。インエッジは親指側で、アウトエッジは小指側という事です。インエッジ理論は、間違っているのでしょうか?
『足裏全体を使って重心移動する』という事が、最終目的です。極論すれば、ニュートラルな重心位置は、足首(くるぶし)下のラインの足裏中心部になります。そこから、どこに重心移動させるかが重要なのです。
また、ある本では、足裏を上下左右4つに分けて、スポーツ別に重心を置く場所が違うと書かれていますが、足裏を上下左右4つに分けたとしても、足裏全体を使わないと、高いパフォーマンスは得られない筈です。
【武術の移動(歩きと走りの筋肉)】
身体の移動は、生活の基本です。野生動物も 移動できなければ、食べる事ができずに 死を待つだけです。我々人間も、よく「歩けなくなったらオシマイだね」などと言われます。
武術では、ムダな力を入れずに すばやく動けなければ、即、命にかかわりますから身体の移動の仕方は 昔から研究されてきました。これを生活に取り入れることで、快適な移動が出来ます。
何故なら、筋肉を力ませての移動は、疲れるだけだからです。
大腿前部にある大腿四頭筋について
大腿四頭筋は、名前のとおり、次の4つの筋肉からなっています。
 1 大腿直筋 … ヒザ上の真中にある大きい筋肉
 2内側広筋 … ヒザ上にある内側に膨らんだ筋肉
 3 外側広筋 … ヒザ上にある外側を占領した筋肉
 4 中間広筋 … 大腿直筋よりも深い部分にある筋肉
大腿四頭筋は 脚を伸ばすための筋肉で、厳密に言うと、「ヒザを伸ばすための伸筋」です。
ですから、立ち上がったり、地面を蹴る、サッカーや格闘技のキックなどに使われます。
逆に、脚を曲げるときに 使われるのは、脚の後にあるハムストリング群なのです。
しかし、ヒザを曲げて持ち上げようとすると、大腿四頭筋まで働かせてしまう人がいます。
しかも、そのような人は、スポーツマンの中にも多く見られるのです。
ヒザを曲げて持ち上げようとすると、大腿四頭筋まで働かせてしまう人がいます。
今でこそ、運動科学が発達して、長時間の “腿上げ” は、害にしかならない事が分かっていますが、昔は 当たり前に正しいと思われていた行為です。ムキになってガンバると、力んだ状態で “腿上げ” するのが身についてしまいます。
例えば、力んだ状態でキックしても、力が内側にこもるので…、
1.スピードが遅い 2.パワーがでない 3.破壊力もない …と、3拍子そろってしまいます。
パンチもそうですが)、力んで(入力して)いる状態で打っても速い突きはできません。
当たり前ですが、力を入れる(入力)行為は、自己満足させる行為です。力んで(入力して)も、 力を出すこと(出力)が出来ません。
大腿四頭筋に限らず 大切なことは
1.目的に応じて、必要な筋肉を使う 2.不必要な筋肉は極力使わない ただ、これだけです。
でも、殆どの人が生活習慣で 使い方にクセがついています。人間は機械ではありませんから、インストールされた動きを簡単にアンインストールするわけにはいきません。そこで、時間をかけて正しい動きを、上書き保存してやる必要があります。
それこそが、「太極拳」のようなユックリ運動なのです。すばやい動きは、間違った動きをしている自分自身を、誤魔化します。だからこそ、ゆっくり動く練習が必要なのです。
筋肉強化は最終手段です。まず、技に適した筋肉の使い方をマスターしてから、弱い部分を強化するべきだと思います。
一般に、スポーツジムで筋トレというと、バーベルなどのフリーウエイトか、マシーンを使った“筋肉繊維肥大運動”がメインになります。
良いか悪いかでは無くそれを目的としている所なのです。
身体操作に優れたアスリートたちが、自分の弱い部位の筋肉を強化する場所なのです。
脱臼癖のある選手などは、その周辺の筋肉を強化する必要があります。
そのまま身体操作もできない一般人向けに、同じサービスを提供しているので、筋肉繊維だけが肥大して、動けなくなっている人が増えているのです。
ジムのインストラクター達でさえ、「筋肉さえ肥大させれば何とかなる」と、信じて疑わない人が多いのです。何故なら、若いうちならば、それでも そこそこ成績が出せるからです。
確かに、歩く、走る、飛ぶ、といった運動に、大腿四頭筋は不可欠です。何故なら、すべて身体を支えて行う運動だからです。特に飛ぶ(ジャンプ)は、最も大腿四頭筋を活用する運動です。
もちろん運動は全て、全身を使って行われますし、脚部も大腿四頭筋だけで無く、腿裏(ハムストリング群)や、ふくらはぎ(腓腹筋)も順序良く使います。
中国武術をはじめ外国の格闘技は、飛ぶ(ジャンプする)動きの多いものがありますが、日本には少ないです。日本の武術は、上方向に飛ぶのではなく、前方向に移動しようとするのです。
ですから、飛ぶ(ジャンプ)という意識が薄いのです。
地面に対し、上下の運動よりも、水平の運動を好むからです。正しいかどうかではなく、日本人の体質に合わせているだけです。
ここでは歩く(ウォーク)と、走る(ラン)を見ていきましょう。先程、“日本の武術は、前方向に移動する”と、言いました。つまり、“歩く(ウォーク)のに、上方向に飛ぶ必要はない”という事です。
前進しようとするのに、上方向への力が働くと、推進力がロスするからです。
ジャンプする行為が“ふんばる行為”となり、推進力にブレーキをかけてしまいます。
実は、身体を支える筋力って、そんなに必要ではありません。
重力に対抗して、「最低限の筋力」で立てば良いのです。
伸筋である大腿四頭筋でも、アウターマッスルである
  1大腿直筋 … ヒザ上の真中にある大きい筋肉
  2外側広筋 … ヒザ上にある外側を占領した筋肉 などの力は、そんなに必要としません。
  骨に近いインナーマッスルの
  3内側広筋 … ヒザ上にある内側に膨らんだ筋肉
  4中間広筋 … 大腿直筋よりも深い部分にある筋肉などのを使って立つのです。
身体を移動する時に、大腿直筋や外側広筋も使うのです。ただし、地面を蹴る(キックする)のではありません。身体を少し前傾させて倒れ込むのを利用し、地面を押す(ブッシュする)のです。
ただし、これだけでは 前傾しっぱなしで 地面を押さなければなりません。
ふくらはぎ(腓腹筋)まで使って地面を蹴ろうものなら、余計に身体は上方向に伸び上がってしまいます。
そこで腿裏(ももうら)の筋肉ハムストリング群を使うのです。ハムストリング群は、大腿二頭筋・薄筋・半腱様筋・半膜様筋からなります。これらは、ヒザを曲げる働きをする屈筋です。
この、『脚を後へ運ぶ力を利用して、身体を前方へ運ぶ』のです。この時は、ふくらはぎ(腓腹筋)を使わな いので、カカトは地面につけたままです。身体が前方へ移動したら、大腿四頭筋で地面を押すのです。この時、初めて ふくらはぎ(腓腹筋)を使って、身体を押すフォローをします。
【武術の達人やトップアスリート達の走り出し】
 1.背中をまっすぐにしながら状態を前方へ傾ける(自然落下運動)
 2.ヒザの力を抜き、腰をつき出して加速する(自由落下運動)
 3.ハムストリング群の力で、身体を前方へ運ぶ
 4.大腿四頭筋で地面を押す
スピードが乗って来ると、走りは必然的に脚部が先行するという生理的な問題と、空気抵抗の浮 力によって、上体が持ち上がっていき胸部がせり上がり、最終的には腰部を突き出す形で走る
格好となります。以上が、走り(ラン)と 歩き(ウォーク)の 運動理論です。
武術の達人は、“表面は同じ動きに見えても、深部や細部の意識が異なっている”のです。
極意とは「極まった意識」「意識を極める」という意味です。「意識」を変えずに「動き」を変えることはできません。そのために身体意識を高め、身体操作を変えなくてはなりません。
【空手に使う専門的体力の養成】
空手の動作の中でレフに最大筋力を出せるように、ウェイトトレーニングします。
前述したように、筋力=筋肉能×筋刺激能力ですから、筋力のアップは、筋肉を付けることと、筋刺激能力を高くすることが必要です。
しかし、日頃から顔を歪めて顔圧を上げることや、気合いを入れる(筋電圧高・筋刺激能力大)事に頼っていると、本番でも顔を歪めたり、奇声を発揮しないと最大筋力が出なくなります。
つまり、かなり無駄なことをしているわけです。ゆえに、涼しい顔で最大筋力が出せるように普段から鍛練しておきます。そして今、自分が鍛えようとしている筋肉部分だけを使っているか、また逆に、意識の抜けている部分はないか常に確認して鍛練や稽古します。 「技は力の中にあり」です。
2. スタミナ
筋力と乳酸処理能力が重要、除脂肪体重を増します。
極真カラテは、緩急と強度の変化の激しい運動です。しかも、試合中、誰も頼れる者はおらず、スタミナとパワーの切れが敗北を意味しますから、完璧な筋力とスタミナを身に付ける必要があります。
蛋白質を摂取し、筋力アップのウェイトトレーニングを徹底的に行います。
さらに、乳酸の緩衝能を高めるために高負荷のランニングやダッシュなどの有酸素系運動で、循環系、 代謝系機能の向上を心がけます。
10 秒で勝負の決まる100m 走や重量挙げ等一部の種目を除いて、スタミナは、パワーやスピード同様に重要な体力要素です。
スタミナ切れとは、グリコーゲンが枯渇して、乳酸が大量に発生することです。
ある程度以上の負荷のかかる運動を継続すると、十分な酸素が取り込めず、筋肉に乳酸が蓄積されます。乳酸は筋肉を酸性化し、エネルギー代謝に働く酵素を不活性化して、エネルギーをつくれなくするのです。これがスタミナ切れです。
スタミナの第一の定義は、乳酸に打ち勝つ能力という事になります。
一方、持久型の運動を長時間行う能力もスタミナです。持久型運動の主なエネルギー源は脂肪ですが、これを脂肪酸に 変えて分解するには、グリコーゲンの供給が必要です。つまりグリコーゲンは、ガソリンエンジンを作動させるバッテリーのような存在ですから、持久型の運動でも、グリコーゲンの枯渇はスタミナ切れを意味します。
スタミナアップの第一のテーマは、最大酸素摂取能のアップです。
力を振り絞って行うような運動、つまり最大努力運動を 5分間程度続けた場合に、その人が体内にとり込む事のできる酸素量を最大酸素摂取量といいます。
十分な酸素が供給できれば、乳酸の発生を抑えられます。また持久型の運動のエネルギー源である脂肪 1g は、糖質(ブドウ糖)1g の2 倍以上のエネルギーを生みますが、同時に糖質より多くの酸素を消費します。ですから酸素をどれだけ体内に取り込めるかは、スポーツ全般においてスタミナの目安となるのです。
最大酸素摂取量は、心臓や肺の機能、筋肉の酸素貯蔵能など酸素の摂取・運搬・貯蔵・利用力に左右され、筋肉中の遅筋の比率とある程度比例します。
最大酸素摂取量は、持久型で高く、瞬発型で比較的低くなっており、長距離ランナーは、体育系学生のなんと1.5 倍もの酸素摂取能を持っているのです。
最大酸素摂取量のアップには、負荷の大きいトレーニングが有効とされ、トレーニング次第で15%程度のアップができるとされています。
スタミナアップの第2 のテーマは、グリコーゲンを節約できるエネルギーシステムです。
グリコーゲン(ブドウ糖)は、瞬発型の運動の主エネルギー源であると同時に、脂肪に頼る持久型運動にも不可欠です。細胞内で脂肪を酸化して、エネルギーを作るには、グリコーゲンが必要なのです。
つまり、どれだけ長い間十分なエネルギーを得られるかは、グリコーゲンをどれだけの間、確保できるかで決まります。そこで少量しか蓄積できないグリコーゲンを長持ちさせる能力もスタミナなのです。トレーニングを積むこと、脂肪をきちんと含む食事を摂取することでグリコーゲンを節約できる身体がつくられるのです。
スタミナアップの第3 のテーマは、いかに多くのグリコーゲンを体内に蓄えるかです。
スタミナのアップには、グリコーゲン貯蔵量を高める必要があります。
乳酸にまけない身体作り。
乳酸で筋肉が酸性になれば、グリコーゲンを十分蓄えても使い切る前にスタミナ切れになってしまいます。乳酸が増大して、それを中和して筋肉の酸性化を防ぐ能力を筋肉の緩衝能といいます。筋肉の緩衝能は、負荷の大きい、きついトレーニングによって高まります。
運動には短距離走のように、短時間で最大のパワーを発揮する無酸素系運動(アネロビクス)と ウォーキングやランニングなど、心拍数を一定のレベルに維持して長時間行う有酸素系運動(エアロビクス)とがあります。詳しくは、「パワーの三様態、三段階」を参照して下さい。
エアロビクスは、脂肪を燃やしてエネルギーにしますので、長時間運動できるのです。エアロビ クス運動の方法を守って、余分な脂肪を燃やし「除脂肪体重」を増やすということはスタミナに大きく影響します。競技力アップの要です。
    有酸素運動(エアロビクス)の方法
  1. 筋肉中のグリコーゲンが尽きて、脂肪が燃焼しだすまで約20 分がかかります。つまり、20分以上やらないと脂肪は減少しません。
  2. 目標心拍数を設定します。目標心拍数とは、効果を確実にする心拍数のことで、最大心拍数の60%から85%とされます。 ちなみに、最大心拍数とは、短距離で全力疾走した時の心臓の拍数。一般的には、220 から年齢を差し引いた数字といわれています。18 歳なら、220-18=202。30 歳なら、220-30=190。
  3. この数字の60%から85%の心拍数が得られる稽古や鍛練を、20 分以上すればよいのです。
  4. 加えて、筋肉の発達も伴い、「除脂肪体重」が増えることになります。
トレーニング時の栄養補給スタミナアップには、高脂肪食が望ましいのですが、ウェイト制を目指す選手には、高脂肪食による肥満は大敵です。減量中は、高蛋白質・高脂肪食より、高蛋白質・高炭水化物食のほうが、減量効果があり、スタミナも衰えないことが明らかになっています。
試合時の栄養補給。
格闘技においても、グリコーゲンローディングが有効です。
試合3から4時間前に食べる最後の食事は、試合直後にパワーを発揮する澱粉食品(餅、ご飯、うどん、パン等)を摂取し、さらにクエン酸が十分なオレンジジュースを摂取します。
試合30分前には、乳酸処理能を高めるために水溶性ビタミンを十分補給し、砂糖(脂肪分解を阻害する)を入れないコーヒーを飲み、交感神経とエネルギー代謝を活性化しておきます。
極真カラテでは、一瞬の隙が勝負を決めますから、集中力の衰えを感じたら、すぐブドウ糖等を摂取し、血糖値を維持すべきです。
一方、フルコンタクトの極真カラテは、ストレスとの戦いでもあります。精神的な安定が、的確な判断力を生むわけですから、ストレスに対抗するホルモンの合成を促進するビタミンCを十分蓄えておく必要があります。
さらに、試合が一日に複数回行われる場合には、試合間に糖分、クエン酸、ビタミンC を補給し、複合ビタミン剤によって体調を調整し、乳酸の処理を速やかに行っておくとよいでしょう。
■身体各部位
部位の正しい形を作り、自ら打撃に耐えれるように筋肉トレーニングや砂袋などで鍛錬します。 
必要に応じて部位を使い分け、正確に急所に当てます。試合などで使われる部位だけでなく、あらゆるところを鍛錬します。
正拳・裏拳・猿臂(肘)・手刀・弧拳・掌底・背刀・鉄槌・腕刀・刀峰・鶏口・貫手・一本貫手・二本貫手 親指立ち一本拳・人差指立ち一本拳・中指立ち一本拳・平拳・小手・膝・脛・背足・中足・底足・足刀・足先・踵など。
■日常の鍛錬
●腰から下位部
(1)足指強化法
<足指歩き> 親指と後4本を互い違いに動かして、つま先で歩く。
つま先でジャンプ。指先で物を掴む。足指を掴んで伸ばす。縄跳び、立禅など。 
(2)足首強化法
つま先でスクワット・歩き・走り、立禅など。
(3)膝強化法
中腰立ち、自転車、坂道走り、立禅など。
●腰強化法
(1)+(2)+(3)
物を押す・引く・上げる・運ぶ・物を持って歩く・引く・上げる・運ぶ・ジャンプ・立禅・基本立ち、ウエイトなど。
「気・心・意識」の持ち方が大切(複式呼吸)、肩の力は入れないで、脱力する。
腰からの動き始めが大切(腹式呼吸)、スタミナ、スピード、タイミング(重心・バランス)
●腰から上位部
(1)首・手首・指強化法
首前後・左右・回転、手と首での押し比べ、手の動作全てなど。
(2)肩甲骨強化法
突きの時の引き手を早く、腰に意識を持たせる。両手腕立て伏せ・片手腕立て伏せ・拳立て伏せ・指立て伏せ・両手裏腕立て伏せ、逆立ちなど。
(3)腹部強化法腹筋・背筋・脇腹の前後、ブリッジなど。
武術的身体操作
スポーツでは、エンジンである筋肉を大きくかつ強力にしてパワーをだすという「アメ車」的発想をします。「技は力の中にあり」というから否定しませんが、それ以前に技を徹底的に磨くという方向性に気持ちが行かないのでしょうか。何故、運転技術を向上する方向に行かないのでしょうか。
一方、武術では、有効な身体操作で「匠」になる稽古をし、「名人、達人」を目指します。筋力強化のみでは、身体能力に恵まれた人でも、若い時代しか通用しません。せいぜい体力自慢の「豪傑」レベルで終わってしまいます。
平成の大横綱といわれた千代の富士も、何度も経験した肩の脱臼癖を克服するのに、投げ技の技術的革新という方向性よりも、脱臼を防ぐ肩筋力向上とそのための薬物摂取という方向性に突き進んでしまいました。大横綱だけに実に残念でなりません。
    例えば、「前方に軸足をスライドさせながら蹴る廻し蹴り」の身体操作の解析です。
  1. 居着いていない状態で、膝関節・股関節などをほんのー瞬脱力(沈身)します。
  2. 重力落下までのわずかな瞬間、足裏には体重がかからない状態(浮身)が発生します。
  3. 同時に、体外にある仮想重心にむかって、体軸がさらに傾斜(倒身)し始めます。
  4. ベクトルをさらに前方へとコントロールして移動します。
  5. 移動中は正中面を立てて(半身)、丹田から脊椎沿いに鞭のように力を伝えます(鞭身)。
  6. 蹴りが衝突時に最高速に達するように調整します。
  7. 当った瞬間に再度、下肢関節を脱力します。
  8. つまり、位置エネルギーを運動エネルギーに全て伝達するということになります。
  9. 自らの巧みな身体操作で、地球の重力を味方にしています。
※但し、床を強く後方に蹴って前方にジャンプしながら筋力のみで蹴るものはまったく違います。
■整理体操
ストレッチ
スポーツや医療の分野において、ストレッチは、体のある骨格筋を良好な状態にする目的で、引っ張って伸ばすことをいいます。 多くの場合、筋肉の柔軟性を高め関節可動域を広げること
を目的として行われますが、ストレッチはそのほかにもいろいろなメリットをもたらします。
「ストレッチ」という言葉は、1960年頃にアメリカで発表されたスポーツ科学の論文中で使われ始め、1970年代後半より急速に概念が広がりました。 ボブ・アンダーソンの著した『STRETCHING』(1975年)が普及を大きく促進したといわれます。アンダーソンが提唱した静的ストレッチは現在、広く用いられています。
ストレッチには静的ストレッチのほかにも、筋肉の伸張・収縮を繰り返す動的ストレッチ、リハビリテーションの手法を取り入れたPNFストレッチなどがあります。
今日、ストレッチはスポーツにおけるウォーミングアップ、クールダウンの中で盛んに行われ、重要な役割を果たしています。
静的ストレッチ
関節を動かして目的の筋肉をゆっくりと伸ばし、適度に伸びたところでその姿勢を適当な時間保持します。時間については団体・学者により推奨値が異なりますが、20秒程度を適当とすることが多いです。
はじめに筋肉をゆっくり伸ばすのは伸張反射を防ぐためです。筋肉には筋紡錘と呼ばれるセンサーがあり、筋肉が瞬間的に引き伸ばされると筋紡錘から脊髄へ信号が送られます。
すると脊髄から筋肉を収縮させる信号が出され、結果として筋肉が反射的に(つまり意思とは関係なく)収縮します。これを伸張反射あるいは伸展反射と呼びます。
伸張反射は筋肉が急激に引き伸ばされたときに起こる防御反応ですが、筋肉の緊張や損傷をおこす恐れがあるため避けるべきです。柔軟性の獲得という観点からは、静的ストレッチと動的ストレッチとでは、あまり大差ないという事が分かってきています。
動的ストレッチ
関節を繰り返し動かし目的の筋肉の伸張と収縮を繰り返します。
後述するバリスティックストレッチとの違いは、反動をつけず可動域いっぱいにスピードをコントロールして行うことです。
近年ではウォーミングアップには静的ストレッチよりも動的ストレッチのほうが適しているといわれており、いわゆるエアロビクスなどに取り入れられています。
バリスティックストレッチ
反動をつけ弾むような動作で筋肉を伸ばす方法です。いわゆる柔軟体操はこれにあたります。
また、いわゆる日本のラジオ体操をバリスティックストレッチに分類する学者もいます。
バリスティックストレッチでは上述の伸張反射がおきやすいため、フィットネスにおいては使われなくなってきています。
一方、競技スポーツにおいては現在でもバリスティックストレッチが使われています。
PNFストレッチ
固有受容性神経促通法 (Proprioseptive Neuromascular Facilitation:PNF) を取り入れたストレッチ方法です。PNFとはリハビリテーション等で用いられる手技、手法です。パートナーを伴う場合が多いです。
ダイナミックストレッチ
相反性神経支配を利用したストレッチングで、伸ばそうとする筋肉の拮抗筋を繰り返し収縮させて、最後に静的にホールドします。筋肉の弾力性を高める積極的な柔軟性トレーニングとしての効果が大きく期待されますが、その一方で不適切な方法では伸張反射を引き起こしやすいと言う問題点も確認されています。
    ストレッチの効果
  • 筋肉ならびに結合組織の柔軟性の改善
  • 筋肉の緊張緩和
  • 血流改善
神経機能の向上などの効果があり、これらは筋痛の緩和や関節可動域の改善、ひいては身体パフォーマンスの改善、障害予防などのメリットをもたらします。
例えば、筋肉の柔軟性の不足した状態で競技スポーツを行うと捻挫や肉離れを起こしやすく危険でありますが、ストレッチにより柔軟性を改善すれば怪我をしにくくなります。
また、同一姿勢をとり続けるなどして筋肉を動かさない状態が続くとその筋肉の柔軟性が失われますが、ストレッチにより回復することができます。
    実施にあたっての注意
  • 無理をしない
  • 無理に筋肉をのばそうとすると筋肉や腱、神経を痛める恐れがあります。
  • ともすれば他人と比較しがちですが柔軟性には個人差があり、また男女の差もあります。
  • 段階を踏みながら自分に合ったストレッチを行うことが重要です。
  • 温まった状態で行う
筋肉は温度によって柔軟性が異なります。冷えた状態では硬く、適度に温まった状態のほうが柔らかくなります。筋肉が適度に温まった状態でストレッチを行うことが好ましい。
例えば、前もって軽い運動をしておくとよいと思います。だから、稽古後に行うと効果的です。
また、入浴後のストレッチを日常的に行うとよいともいわれます。
リラックスして行う
精神的な緊張は筋肉も緊張させます。また、呼吸を止めると筋肉が緊張します。
ストレッチを行うときはリラックスして呼吸を続けるべきです。
呼吸が止まってしまう場合「いち、にい」とカウントを口に出しながら行うとよいです。
怪我をしたときは行わない
例えば捻挫をしたとき、骨折したときは損傷した筋や神経等の組織の炎症を広げる可能性が高 いため、当該部位のストレッチを避けるべきです。