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資料館@ 基本・移動編
【道場稽古の主な内容】 各道場によって、あるいは日によって違います。
■開始太鼓
■整列、正座
■黙想、挨拶
■準備体操
■基本稽古
■移動稽古
■型
■約束組手(三本組手・一本組手)
■約束組手(組手立ち・捌きと受け返し)
■自由組手
■護身術
■呼吸法
■鍛錬法
■身体意識
■締め(突き、蹴り)
■道場訓唱和
■黙想、訓話、連絡事項、挨拶
■道場清掃、後片付け、戸締り
■終了太鼓
【稽古について】
「空手の命は組手にあり。組手の命は基本にあり」
「地に沿った基本・理に適った型・華麗なる組手」極真会館創始者・大山倍達総裁
「稽古」の意味  
稽古という言葉の元になった「稽古照今」とは、「古(いにしえ)を稽(かんがえて)今を照らす」ことです。つまり絶対不変の真理を伝えるというものではなく、一言でいうならば《研究》することです。
先人が残したものを紐解きながら、真似る・学ぶことによって自分の心と身体に落とし込んでいきます。その中で身体で理解する、全身で理解することが「稽古」です。
稽古の理想形は、他者との比較ではなく、《自分が自分を観る》ということです。常に違う自分が自分を観ることです。それに照らして稽古していくことが自分を成長させます。
過去に囚われず未来をしっかり見据えて、《今・瞬間》をどう生きるかが大切です。稽古も《今・瞬間》を大切にすることが重要です。
技には《心》と《理論・哲学》があります。それを考えずにただ形だけ、ただ汗を流すだけ、ただ練習するだけではいけません。ムダをはぶき、効率を考え、同時進行させ、次を考えた動きを心がけることが大切です。
稽古の捉え方   武士道は、日本的合理主義のひとつのあらわれです。武士道精神の重要な要素の一つに、「弱者をいたわれ」という教えがあります。武士は卑怯を最も嫌いました。強者が力ずくで弱者をやっつけることを卑怯な行為と考えました。
相手のある場合において卑怯でない、驕らない、高ぶらない事や試合う相手がある事に感謝します。どんな相手でも、相手があって初めて技術の向上が出来ることや、相手から自身が学べたり初心に帰る事など相互扶助であるという認識を常に忘れない心の緊張が大切です。
残心(ざんしん)とは、文字通り解釈すると、心が途切れないという意味です。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示します。
また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学と禅に関連する概念でもあります。だらしなくない事や気を抜かない事や卑怯でない事であり、裏を返せば「美しい所作」の継続ともいえます。
先輩であろうとも、後輩から学ぶこともあります。そんなときは素直に学び取る姿勢が肝心です。
学びながら自分の型にし、自分も後輩も伸ばしていくことが武道です。
自分を高めたいと思うことで、その思いが波及して、やがて周りを高めて行きます。
既存の空手に疑問を抱き、自らの夢に挑戦していった創始者大山倍達総裁の生き様が人々を感動させて、極真空手が発生して今に至っています。一青年の思いが世界に繋がったわけです。
稽古の取り組み姿勢   わからないことは、師範・先生・先輩に率直に質問して下さい。絶対に不明なままにしません。
習ったことは、必ず記録(メモ)を取ります。その記録の積み重ねが貴方の糧になります。
できないことはそのままにしておきません。少しずつ上達するように創意工夫、努力精進します。
稽古中は、大きな声とキビキビした行動を心がけて、前向き誰に対しても、相手を尊重することと思いやる事が大切です。怪我のない安全な稽古を心がけて下さい。
体調不全な時は、生理的限界以上に無理する必要はありません。心理的限界と生理的限界は全く違います。稽古中に体調不調で中座する際は、必ず指導者に声をかけて下さい。
怪我などをしている際は、稽古前に必ず指導者に声をかけて下さい。医学的に不適切なことはしなくてもかまいません。その代わりにできることを精一杯して下さい。
怪我や体調不全などで稽古に参加できない時には、体調不全を理由に休むのでなく「見取り稽古(見学)」で参加して下さい。
基本稽古の捉え方   稽古には、それぞれ学ぶ目的というものがあります。日常の身体操作・身体意識から、武道的な身体操作・身体意識へと進化させる本質が、基本・移動・型の稽古になります。
基本に対する考え方をしっかり持っていなければ、十人の人間がいたら、十の基本が生まれるといった事態が生じてしまいます。ですから基本とは何か? 何をもって基本となすか? という問題にも突き当ります。
空手は、型を教えるために移動稽古が作られ、移動稽古を教えるために基本が作られました。
そうした成立過程から、各自が型の技の働きなど、自由にその人なりに解釈することができたた め、教える人の考え方が違えば、基本も違ったものになったのです。
基本の捉え方として、まず何もしていない人が基礎体力を作る稽古、反復をやりきる精神を養う稽古の側面があります。準備体操や基本を行うことによって、運動になり、健康になります。
基本を過去の遺物と見なし、三戦立ちや騎馬立ちでは戦えない、使えない、型は使えないなどの考え方をする人は、試合で機能しない技を切り捨ててしまう嫌いがあります。
昔からのものを一切無視して「俺はこうやる」とした時点で、新しい流派になってしまいます。
骨(コツ)の動きを理解する   空手という武道には、いろいろな側面があり、それ故に空手人口も増えています。その中で、極真空手で続けられている基本の形は一つに統一されています。
骨(コツ)の動きを理解する、つまりコツを掴むことが、「基本稽古」理解の一つのキーワードになります。
例えば、引き手を脇下に取るのは、骨格の動きを理解するためです。鎖骨付根の関節(胸鎖関節)から先が手であると認識して、背骨から腕がついているという構造を意識して、鎖骨や肩甲骨を大きく動かして突きを出します。中国武術の寸勁はこれを利用したものです。
こうした骨格の構造を理解して、筋肉の締めと緩め、重心の制御、呼吸などを使って内在するエネルギーを技として出していくのです。
骨格、筋肉、心、呼吸などによって内在する力をどう爆発させるか?   各自が好き勝手な形でなく、普遍的な基本型として「基本」の形と動きを通して、反復して身に付けるべきものが「基本稽古」なのです。
身体意識の捉え方 表にみえる筋力の増大・持久力の強化・スピードアップといった量的変化だけではなく、身体内での 「軸・丹田の形成」「重心の確立」などで質的変化を目指します。
軸と重心が安定すればするほど、より高いレベルの武道的な技術が使えるようになり、それは一 度しっかりと身に付けば衰えがたいという特徴があります。
基本稽古で、軸の意識・脇の締め・肩の抜き・重心の捉え・丹田の意識などを学びます。
厳密に決まった形にはめることで微妙な崩れを自覚して修正します。体力などの量的変化と、技といった質的変化を求めて行きます。
基本稽古で、正しい形を習得しながら、安定した重心と軸を形成していきます。体軸を支えるの は下丹田になります。
次に移動稽古で、動きの中で下半身・中心・上半身を一致させ、動きの中でも重心と軸をブラさない能力を養います。これにより、動きの中からより強い力を引き出すことができるようにします。
稽古の階梯   稽古の階梯 「楷書」カチッと居着いた形→「行書」武術的身体→「草書」達人の域 簡→難。身体の外側を鍛える→ 身体の内側を鍛える。目に見える物→目に見えない物。
「形と力」正しい形を身につけることによって、非日常的力を生み出します。
「簡から難へ」身体に沁み込んだ身体操作は、大きな動作から小さな動作に質的変化をします。
ですから、初めは大きく正確な動作をゆっくりと何度でも飽くことなく稽古することが大切です。
筋肉の力だけに頼らない力(中心力・軸からでる力)を伝統的な稽古で構築します。
武道における「きつい」稽古とは、量のみならず質(段階を上げる)が問われます。心技体ともに向上するもので、ひとつひとつの技(課目)に達成する目標(課題)があります。
「課題」を意識して「課目」をこなす「きつさ」が意識を極める→「極意」の具体的な段階となって いきます。そして「相対世界」から「絶対世界」への変革を目指すことが極めるということです。
「先付け意識」を以って、確固たる意識で動作を行うことが大切です。
「第1段階」 1つの課題を意識して、ゆっくりと基本稽古をする。課題は少しずつ増やします。
「第2段階」 全てを意識して、正しい基本ができるようにします。
「第3段階」 「第2段階」を〈無意識>でできるようにします。
「第4段階」 移動や型、組手でもそれが崩れないようにします。
技の無意識化   「鍛錬(トレーニング)」は、筋肉や内臓などに働きかけますが、新陳代謝で変化し、鍛錬を怠ると衰退していきます。筋肉 トレーニングや心肺 トレーニングは、絶えずしていないと衰退します。
「稽古(プラクティス)」は、神経や脳に働きかけます。一度覚えた技は衰えにくいのです。自転車乗りや水泳などは習得すれば一生ものです。空手もそうならなければなりません。
基本、、移動稽古、型の稽古は、「身体の各部位を同時にまとめて使う」という考え方に基づいて体系づけられています。これは日常の動きと異質な「非日常的」な動きですから、稽古を通じて身体で覚えなければなりません。
技は、無意識に放たれてなければいけません。意識してから動くのでは遅いからです。しかし稽古は常に心身を意識します。意識しなければ上達はありえません。意識的な稽古の積み重ねが、無意識にでも出せる技を形作ってくれます。
それを反復練習により、頭(会得)じゃなく体(体得)で覚えます。量の稽古の蓄積が、質の転化を招きます。それが「生きた技」になります。
【道場稽古の主な内容】 準備体操 <左右足指の上下>帯横を持って、足の親指の上下運動。重心を足の親指で司り、足先まで神経を集中させます。
<膝廻し>膝を上げて、膝支点に足を左右に回転させる。引き足を意識すると効果があります。
<膝屈伸・膝廻し>膝頭に両手を添えて、屈伸した後、左右にぐるぐる廻します。
<アキレス腱> <伸脚>股関節を割るように、相撲で腰を下ろすのと同じです。重心の移動もコツが掴めます。3 拍子で動きます。
(1)帯の結び目を持って、上体を右側に大きく捻ります。この時入り身を意識 します。
(2)そのまま重心を右足に持っていきます。入り身と同時にステップインした感覚を意 識します。
(3)上体を正面に戻しながら左脚を伸ばします。引き足と同時に相手に対しての半 身の構えを意識します。
<前後開脚>お尻に重心を合わせながら伸ばします。
<正面開脚>は、前、後ろ、中央と重心をかえながら行います。伸ばした筋肉の一本一本違うと ころに神経を集中させます。身体を伸ばすときは筋肉の組織の隅々まで血液がより多く供給さ れるように、深呼吸を行いながら酸素を送り込んで血の循環を促進すると良いです。
<開脚した状態で座る>左右に身体を折り曲げます。深呼吸を忘れずに、無理をせず、徐々に チャレンジしてより深く曲げます。背筋を真直ぐにしたまま腰を立てて、息を吐きながら下腹から 徐々に木が倒れるように前傾して行きます。
<長座>長座して膝を伸ばします。先に両手で足先を持ってから膝を伸ばすとできます。内腿 や大腿裏の痛いところはよくほぐします。ここが硬いと、内腿の肉離れを起こすので注意します。
次に、閉脚して、長座から正面に上体を曲げる。ゆっくり息を吐きながら、背筋を真直ぐにした まま腰を立てて、息を吐きながら下腹から徐々に木が倒れるように前傾して行きます。
<足首廻し>片足を取って足首を廻す運動です。足指の間に手指を挟んで回します。
<中足返し>指先まで神経を集中させながら、中足を伸ばします。足の指先と同時に、手の指先 にも神経を集中させます。
<足首を首後ろに上げる>もう少し手前にその足を持ってきて、膝を下に押します。腕にも神 経が集中してきます。脚を両手で抱えて、首の後ろにヨガのように持ってきます。下半身と上半 身のバランスがよく無いと困難です。
<足裏着けて前屈>両足の裏をくっつけて、脊椎を前に曲げます。内臓に悪くならないように真直ぐお尻の付け根から曲げます。
<脊椎を伸ばす運動>柔道の腕立てのように、上半身をスライドさせるように大きく上体をそらす。
<十足結び立ち>10カウントの間に、騎馬立ちのスタンスの幅から結び立ちに持ってくる運動で、同時に前後に上体を伸ばし縮める。最初に両足を内側に向け、2で外側に向けます。
<前後掌底突き>何かなしにダラリと前後をタッチせずに、掌底突きします。必ずひき手を意識して引いた所から掌底で地面を突きます。
<左右掌底突き>左右の場合は、廻しうけした時の引き手を意識します。
<回し受け>(肩甲骨の運動) <首・手首の運動> 立ち方の要点(コツ)   「基本稽古」を始める前に、重心に逆らわない自然な立ち方になります。髪の毛を天井から吊ら れてる感覚で、首をスッと立てて、肩を一度上げてストンと落とします。そして胸に思いっきり息を吸って、丹田を目掛けて、息を真下に落とします。下腹をふくらませて、帯に圧がかかる感じです。
これで「上虚下実」になります。重心が安定すると、精神も安定して、「心身一如」となります。
「基本姿勢」  中国武術にいわれる要項です。どれかひとつが欠けても、武術として、あるいは健康法の効果も期待できません。各々の要領は連携を持つものであり、全身に沁みこませることが必要です。
立身中正 全身を前後左右に傾けることなく、真直ぐに保つ。頭頂を宙に引き上げた姿勢。
虚領頂勁 首筋を真直ぐに伸ばし、顎を引き、頭頂で天を押し上げる気持ちで頭部を立てる。
二目平視  虚領頂勁に伴う。両目は常に水平に、視線は技の方向、力の働く方向に注ぐ。
沈肩墜肘 両肩は常に円形に落とし、両肘も肘先の延長が常に地面に向かう。
含胸抜背 腹、胸を張らず、背筋をアーチ状に緩める。
尾閭中正 仙骨を締めて、尻を突き出すことなく、肛門が真下を向くように立つ。
全身鬆開 鬆はゆるめること。柳に雪折れなし。余分な力を抜いて、居着かないようにする。
気沈丹田 腹式呼吸をし、丹田に意識を集中させる。
上下相隋 上半身と下半身はそれぞれ、相随い動かなければならない。
相連不断 相連なって、途切れることのないようにする。
動中求静 動作の中に、静けさを求める。静かに意識を張り詰めて「気」を練ること。
内外相合 内(呼吸、意識)と外(骨格、筋肉)は相合させる。
用意不用力 意を用いて、力を用いず。いたずらに力に頼ることなく、意識を集中させる。
立ち方の種類 不動立ち 平行立ち 前屈立ち 後屈立ち 猫足立ち 四股立ち 騎馬立ち 鶴足立ち 三戦立ち 結び立ち 内八字立ち 外八字立ち 閉塞立ち 掛け足立ち 双足立ち 組手立ち 「三戦立ち」の要点(コツ) 「三戦」で<統一体>をつくる  稽古で最も使用される三戦立ちについて、具体的に掘り下げて考察してみます。
三戦立ちという姿勢で、「肩の力を抜き」「腹圧をかけ」「尻を締め上げて」「脇を締め」「拳を握り締めて」「構えをとった時」「息吹の呼吸をした時」に交感神経が研ぎ澄まされ、非常事態の態勢、つまり戦う姿勢となり、最も体の内外ともに力の強い形になります。
それは文字通り「三つの戦い」を示します。三方向「前と左右」の敵に対する強い立ち方という事です。
三戦立ちという姿勢で、下丹田を中心として上半身と下半身を一つにまとめあげた状態を「統一体」といいます。さらに、上下だけでなく前後左右、体の外と中、身と心を一つにまとめることも含めます。
「上半身の脱力」を丹田へ落とし、「下半身の締め上げた力」を丹田にぶつけることにより統一された状態にします。これは、「上虚下実」に繋がります。
上半身の伸筋群(突く、押す動作)と下半身の伸筋群(蹴る、前に出る動作)が一致して行われるため、最大の力を出すこと(発力)が可能となります。
「上虚下実」  上半身の力を抜くほど下半身に力が入り、肛門が締まります。下半身を強く締めるには、強く深い呼吸を行います。そのために「息吹」を行います。
「課目」と「課題」 下記の●は「課題」です。
「課目(技)」には必要な「課題」があります。その「課題」を少しずつ増やし、最後に「無意識」で全ての「課題」ができるように極めることが、基本稽古の目的です。
三戦の正確な足位置を決めます
●足幅、爪先の向きを正確にし、土踏まずをピッタリと床につけ、踵がぐらぐらしません。
「足裏の意識」をつくります ●拇指丘を含む内足側に意識を置き、親指で床を掴み、足裏全体で立つ意識をつくります。
必要な筋肉に力を入れる。大腿四頭筋の脱力による「膝の抜き」をします。
●必要な筋肉に力を入れます。
足首 下腿三頭筋 大腿二頭筋 腸腰筋 脊柱起立筋群 広背筋・前鋸筋(脇の下) 肘・ 手首 ●腸腰筋の収縮と連動して背中の筋肉も収縮させます。
●同時に、大腿四頭筋(太股)、三角筋(肩)、僧帽筋(首筋)等の脱力をします。
●大腿四頭筋を脱力したことにより、上半身の重みですっと腰が垂直落下します。
「膝の抜き」により自然と膝間が締まり、金的カバーも兼ねます。
下半身にタメを持ち、柔らかく保ち、しなやかで強靭な脚腰を作ります。
●第三腰椎に緊張がある時に一番バランスがとれます。この条件は下半身、特に足の親指と内膝が締まっていることです。
天地を貫く、真直ぐな揺るぎなき「体軸」をつくります。
●なんとなく真っ直ぐではなく、身体意識で確固たる「体軸」を作ります。
●会陰を広げて引き上げ、仙骨を締めます。首を後ろに固定し脊柱を真直ぐに立てます。
●下記のAとBの統合力で背骨を制御する姿勢をつくります。
A.「首の後ろ固定」 頭をまっすぐに起こし、首を後ろに固定します。背骨上半分の軸を制御。
B.「仙骨の締め」 仙骨を前下方に入れ、肛門を前に向けるような動き。下半分の軸を制御。
※「仙骨」とは、背骨の腰椎の下にあり、骨盤中央にある逆三角形の骨。上半身と下半身を繋げます。骨盤の中心で背骨を支え、下半身を制御している重要な骨。
揺るぎなき体軸を支える「下丹田」 をつくります ●「仙骨の締め」及び会陰を広げて引き上げることで「骨盤底筋」と「腸腰筋」を収縮させ、骨盤と腰椎を固定します。
●下丹田を意識した逆腹式呼吸を行い、「肚」の身体意識をつくります。
これらの統合力で、上半身と下半身を身体意識で繋げます。
※逆腹式呼吸 基本稽古で、腹から気合いを出して突き蹴りしていれば、自ずと体得する呼吸です。
1.肩を動かさずに胸全体に吸い込んだ呼吸を、一気に下丹田に落とします。
2.胎息(息を下丹田に留めて)して腹圧を高めたまま吐息します。
3.吐きながら技を出すことで、「呼吸と動作」を一致させ、最大限の力を出せます。
重心落下点を意識します ●原則として、正立時は金的の真下に重心を落とします。
●動きに伴って、重心落下点を意識して制御します。
「不安定な安定」 ●「三戦」の型として動く場合は、肘を膝の真上に置き、重心は体内でなく両肘の真下あたりに置きます。決して居着きません。
●武道としての立ち方は、「銅像」のように塊として固定された居着いた立ち方ではなく、「曲芸の玉乗り」のような制御して立ち、どちらにも動き出せる居着かない立ち方を目指します。
三戦立ちから「技の意識」に繋げる要点(コツ) 仮想敵の「正中線」と自分の「正中線」をむすんだ「正面」をたてます ●お互いの正中線を結んだ仮想の平面「正面」を身体意識でつくりあげます。
狙う急所の正確な位置を意識します ●ピンポイントで急所を狙う意識。点で点を攻撃する意識。
視線は水平に、正面を見て、視野全体を観ながら、ゴルゴ13になった気分で見ます。
8に向かう軌道を身体意識でつくります ●「肘の意識」をもって、肘の軌道が一直線になるように腕を使い、脇の締まった突きにします。
「拳足の固め」を意識します ●正しい「武器(正拳・手刀・中足・足刀・背足など)」を作り、正しい「当て方」を意識します。
「手の意識」をつくり、「チンクチ」をかける ●腕が肩からぶら下がるように、肩を下げて、肩甲骨を外に広げます。
●三戦立ちの腕は、拳は肩の高さにし、手首関節を真直ぐにし、肘関節は直角に曲げます。
●「チンクチ(肩口を胴体に固定する)」をかけて肩の遊びをとります。
打撃に強くかつ自由になります。
●両肘を内側に寄せ、脇を締めて、小指が上になるように前腕を捻ります。
骨盤と肩の動きの一体化します ●「体の固め」。肩と腰を固定して、捻らずに胴体をーつのボックスとして順体で使います。
●骨盤の動きを無駄なく、肩・拳(蹴りの場合、膝・足先)に伝えます。
●足裏から腰、腰から背中、背中から肩、屑から肘、肘から指の先まで力を繋げます。
●アウターマッスルの筋力に頼らず、「チル(腱・すじ)インナーマッスル」を使います。
意識と力の伝達経路を意識します ●足裏→膝→腰→脇→拳に至る身体意識と力の伝達経路をつくります。
●「受け」は、手で払おうとするのではなく、肩甲骨で払うという意識でやります。腕は力を伝える道具でしかありません。
●「蹴り」は、「骨盤」特に「仙骨」の使い方を意識します。
「肛門」を蹴りの方向に向ける意識を持つと腰の力を使って蹴ることができます。
正しい引き手を意識します ●手首の骨を肋骨に付けることで、脇が自然に締まります。肩甲骨を内に閉め、肘を背骨に引きます。
●突くのではなく「引き手」に意識します。
「突き」の時、引き手を腰の力で しっかり引きます。
しっかり引くと肩甲骨の甲羅の部分が動きます。これは「広背筋」という体の中で一番大きな筋肉と繋がり、広背筋は、腰とつながり、腰を使って肩甲骨から力が出てきます。突きや受けにおいても、肩甲骨から動かします。
●肩の力みをなくした無駄のないタメをつくる。
上記の要項を守りながら、動けるようにします ●身体意識で確固たる「体軸」の意識を作って動きます。
●動いても軸が上下左右にブレず、重心を制御して、円滑に前後左右に動きます。
「早度」を上げます ●号令を間いた瞬間には、すでに当っているような等速度運動による「―拍子」の技をつくります。
※等速度運動とは、初動から終動までを同じ速度で動きます。
「消える動き」の要となります。
この動きは、動き始めの気配がない「一調子の動き」と不可分です。
「ヨッコラショ」「セェーノ」という「二拍子」の動きをなくします。日常的な動きや一般的なスポーツ の動きは、初動から段々とスピードを上げてゆく加速度運動です。
身体をロスなく、完璧に操る「型」にはめます ●戦闘時においても、最高の精神状態「不動心」を保てるように、それぞれの「身体意識」を統合させ、確固不抜の心技を極めます。
型「三戦」における歩行と動作の要点(コツ) 三戦での「呼吸」ができあがったら、 「三戦」という鍛錬型の稽古があります。
吐き始めに同調して、前側の膝と股関節を「沈むような感じ」で脱カします。
正中面を境界として、反対側は「吊り上げられる感じ」で脱力します。
どちらの足裏にも全体重がかからぬように、弧を描いて歩行します。
後方の足を前方に運ぶ際、前側の上体は動かしません。
腰は捻らず廻しません。正中面で分断されて、左右が独立して上下前後に動く意識です。
歩行終了の瞬間に突きが始動します。足の移動が終了したら、丹田を意識して気持ち前に出します。
吸気と共に脇に引きます。
呼気と共に、肘は正中線の延長、正中面に肘を沿わせるように直進します。
前腕から拳は、螺旋を描いて突きになります。
始動から伸びきるまで等速度でゆっくりと動きます。一切意識的な力を入れず、ただ螺旋を描いて伸ばします。
動作の間、常に呼吸と正中線(面)への意識が途切れないことが肝要です。
この突きは桔抗筋を弛緩させ、伸筋のみで突きます。姿勢を呼吸でコントロールして、突きを連動させる訓練となります。
歩行と同様、反対側の上体はピクリとも動かしません。
動かないことによって正中面が壁(支点)として作用します。腰はやはり廻さず捻りません。
突き切る位置は肩の正面になります。
歩行終了と突きの始動は必ず重複します。歩行で生じた位置エネルギーを突きの運動エネルギーにします。
これらを呼吸でコントロールして統合する。これがゆっくり稽古する理由です。
ゆっくりとした呼吸で完全統合ができれば、呼吸を速めるだけで加速できます。
低速等遠度での突き、歩行は、真剣の素振りの心得と等しく、桔抗筋をも意図的にコントロールできます。
防御反射としての無意識の桔抗筋の緊張(最大伸振直前の屈筋の収縮)を解除する訓練にもなります。
後方に180°反転する時は、交差歩で真横に重心移動します。
着地した瞬間に、両膝、両股関節を脱力して真後ろに重心移動します。
丹田から発した力が正しく末端まで伝達されることにより<動作と呼吸のー致>になります。
基本技の種類 三戦立ち 正拳中段突き、正拳上段突き、正拳下段突き、正拳顎打ち、裏拳正面打ち、裏拳左右打ち、裏拳脾臓打ち、裏拳廻し打ち、正拳上段受け、正拳中段外受け、正拳中段内受け、正拳下段払い、正拳内受け下段払い、手刀顔面打ち、手刀鎖骨打ち、手刀鎖骨打ち込み、手刀内打ち、手刀脾臓打ち 前屈立ち 円形逆突き、前蹴上げ 騎馬立ち 正拳下突き、肘左右打ち、肘上げ打ち、肘下し打ち 平行立ち 膝蹴り、金的蹴り、前蹴り、横蹴上げ、関節蹴り、横蹴り、後ろ蹴り、内廻し、外廻し、廻し蹴り 呼吸法 呼吸法をやることの意味   自律神経には、<交感神経>と<副交感神経>があります。
<交感神経>は、赤血球を増加させ、血糖値が上がり、胃腸の消化器系は働きを止めます。
<副交感神経>は、血圧を下げ、脳を休め、胃腸の消化器系を促進させます。消耗したエネルギーの補充の方向に働きます。
自律神経は、意識して働かせることができませんが、無意識な領域に積極的に関与できるものが<呼吸>です。腹式呼吸をすることにより自律神経をコントロールすることができます。
<無意識な領域に関与できる呼吸>が、空手に限らず、人生の達人の領域に近づけます。
喜怒哀楽と結びついた自律神経の混乱は、大脳でコントロール不可能です。
そこで、「丹田呼吸法」によって太陽神経叢を刺激することで、自律神経の働きを正常化します。
「リトルブレイン」からのフィードバックで、情緒が安定しするわけです。ストレスなどで自律神経系 がバランスを失っても、型をすることで即整えることができ、とても重要だといえます。
これが「肚(ハラ)」を鍛えると言う概念になりました。
「肚(ハラ)」すなわち「下丹田」です。
下丹田の意識から「肚(ハラ)が据わる」、「肚(ハラ)が太い」、「肚(ハラ)がある、ない」と言うような、 「肚(ハラ)」の文化になったのです。
東洋では、二千年以上前から、知識として知られていました。
「三戦」の型を本当に習得すれば、「肚(ハラ)」すなわち「下丹田」が形成されるのです。
息吹き(陰陽の呼吸),のがれの呼吸(表・裏),手刀廻し受け(虎口)、弧拳顎打ち、外弧拳内掌底 息吹の要点(コツ) すばやく鼻から息を吸い、しっかりと横隔膜を下げて腸腰筋を弛緩させます。真上に肛門を吸 い上げるイメージで、会陰を広げて引き上げます(骨盤底筋を収縮させます)。
わかりやすく言うと、自分の体を「注射器」のように動作させることをイメージします。
「注射器」の針を上向きに立てた状態を想像して下さい。
吸うときは、膝を緩め、肛門を下げて、体が真下に下がります。
(ピストンが下がってシリンダー内に空気が入ってきます)。
吐くときは、肛門を上げて一気に腸腰筋を収縮させて横隔膜を押し上げ、口から息を吐き出します。
(ピストンを上げてシリンダー内の空気を吐き出します)。
「吐くときは7(脱力)を吐き、3(力を入れる)を残す」ことを目安とします。
最後に「かっ」と吐き出す時、残り3で爆発(一寸力)を促します。
呼吸と動きの同調を特に意識します。前進時と技を出す時に吐きます。
動作の継ぎ目に吐いた反動で自然に吸います。
呼吸のイメージ 眉間のあたりにある「上丹田」から、天地空間の気の全てを吸い込むようにして、鼻から息を吸い込みます。
鳩尾の上にある「中丹田」に下ろしてきます。
臍下三寸のあたりにある「下丹田」に下ろして留めて圧縮させます。それを爆発させます。
喉を締めて、無理な息吹音を作り出すことは無意昧です。
「息吹(いぶき)」(陽息吹) 不動立ち(力を抜いて頭を上に、うなじを伸ばします。胸を反らさず、自然に緩め、背中側はの   びやかに伸ばし広げます。尾底骨から背骨まで、身体を真直ぐに保ちます)。
両手を外側から弧を描いて額の辺りで交差させ、大きく深く静かに下腹から胸まで息を吸い込 みます。
内八字立ちになりながら、会陰を広げて引き上げ(肛門を絞りながら)、全身の力線を内側へと 集中します。意識をもって身体の中心の下丹田に気を沈めます。
爪先、鍾、膝、内股、警部、腹筋、胸部、脇、背筋、腕、拳、首、顎などの筋肉、下丹田に力を 込め、次に膝下から指先に力を伝えるようにして胎息(下腹に息を留める)します。
両手を熊の手のようにこわばらせて、拳を握りながら、自分の胸を十字に引き裂くようなつもりで   肘から腰横に降ろしながら、決して喉を締めてわざと音を出そうとせず、「カーツ」と長く自然な 音が出るほどに下丹田から絞り上げるようにして息を吐きます。
さらに肺に残った息を、「カツ」と吐き出します。吐く息と共に下腹に腹圧がかかり、腹部の血液 循環が強く促進されて、全身に気力が満ちます。
「のがれの呼吸・表」(陰息吹) 不動立ち(力を抜いて頭を上に、うなじを伸ぱす。胸を反らさず、自然に緩め、背中側はのび   やかに伸ばし広げます。尾底骨から背骨まで、身体を真直ぐに保ちます)。
下から弧を描いて両手を前に伸ばし、掌を上に向けた状態から、小指と薬指で相手の襟を引っ  掛けて肘を引きながら脇下に戻します。
「陰の息吹」で、音をたてないように鼻から息を素早く吸 います。
会陰を広げ、引き上げて(肛門を絞りながら)、全身の力線を内側へと集中して胎息(下腹に息を 留める)します。
掌を下に向けて、大気を下に押すように、肩を沈め、静かに(足裏から息を吐くような意識で)口 から息を吐くことによって精神安定をはかることができます。
相手と激しい戦いをした直後などに、相手から安全なところまで離れてから呼吸を整えるため の呼吸です。
「のがれの呼吸・裏」(陰息吹) 不動立ち(力を抜いて頭を上に、うなじを伸ばします。胸を反らさず、自然に緩め、背中側はの  びやかに伸ばし広げます。尾底骨から背骨まで、身体を真直ぐに保つ)。
両手を下げて前に掌を向けた姿勢から、貫手の構えで肘を腺下に引き付けます。
その際に「陰の息吹」で、音をたてないように鼻から息を素早く吸います。
会陰を広げ、引き上げて(肛門を絞りながら)、全身の力線を内側へと集中して胎息(下腹に息 を留める)します。
掌を下に向けながら、脇を締めてゆっくりと力強く指先を相手の腹に突き刺すようにしながら前  に伸ぱします。胎息して意識を集中することによって、集中力を高める働きがあります。
肘が伸び切る手前で、掌底を上に向けて下に降ろしながら、下丹田から息を吐きます。
移動稽古 不動立ちからの前屈立ちに構えます。
※背筋を伸ばし仙骨に重圧を感じます。
前屈立ち下段払いに構えた時に、背筋を伸ばして仙骨に重圧を感じるまで前足の膝を曲げま す。後ろ足の膝を伸ばして(肩幅の約2倍)前屈立ちになります。
立ち方が決まったら、その腰の高さを一定に保って、肩幅のままで移動します。
突き・受け・蹴りは、基本稽古と同様に行います。
前屈立ち(前後往復・廻って往復・回転移動など) 順突き、逆突き、3本突き、上段突き、下段突き、(上段・中段・下段)3本突き、上段受け(逆突き)、中段外受け(逆突き)、中段内受け(逆突き)、下段払い(逆突き)等 膝蹴り、金的蹴り、前蹴り、前蹴上げ、内廻し、外廻し、廻し蹴り、後ろ廻し蹴り、踵落とし等 前屈立ち 前廻り横蹴上げ、前廻り関節蹴り、前廻り横蹴り、後廻り後ろ蹴り、後廻り後ろ廻し蹴り等 後屈立ち 中段内受け(逆突き)、手刀廻し受け(双手突き)等 騎馬立ち 45度騎馬立ち 下段払い(逆突き)、肘打ち(裏拳、下段払い、逆突き)等 正面騎馬立ち 順突き、鉄槌、横蹴上げ(前後交差)、横蹴り(前後交差)、掛け蹴り(前後交差)等 三戦立ち 逆突き(内受け、裏拳、肘打ち・鉄槌)、息吹き等

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