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資料館A 救命・救急・スポーツ傷害編
  稽古中に怪我をしたり、病気にかかって倒れてしまうようなことが、不幸にして起こることが予想されます。我々は医師ではないので、医療行為で治療することはできません。
しかし、適切な応急処置を施すことで、専門医に診てもらうまでの間、傷病を今以上に悪化させないようにすることはできます。ここでは、我々にできる範囲の応急処置についてお話しします。
<スポーツ外傷>スポーツや稽古中に瞬間的に外から強い力が加わることによって発生する怪我のこと。
<スポーツ障害>走る、跳ぶ、投げるなどの動作を繰り返し行うことによって、骨、腱、筋肉などが疲労して起こる怪我のこと。
空手関係者も、昔からの活法や整復術に加えて、あらゆるケガに対処できるように応急処置法も身につけておくべきでしょう。いずれも、痛みが生じたり、故障が発生したら、すぐに医師の診断を受けることをお勧めします。
    【倒れた場合】
  1. 意識の状態を調べます
    • 意識があり、呼吸困難の時は衣服を緩めて、楽な姿勢を取らせます。身体を前に押すように背中を擦ります。呼吸の状態に注意します。気道を確保し、「口対口人口呼吸」を行います。
    • 意識のないときは、気道を確保し、呼吸の有無を調べます。呼吸のないときは、口対口人口呼吸を行います。
    • 頭部を後屈させて気道を開き、鼻をつまみます。患者の口を覆って1.5秒かけて、胸が盛り上がるか確認しながら、息を吹き込みます。口を離して、吐き出される息を確認します。
  2. 脈の状態を調べます
    • 気道確保したままで、頸動脈か大腿動脈で脈の有無を調べます。脈があれば、救急車が来るまで「口対口人口呼吸」を行います。
    • 脈がなければ、救急車が来るまで「口対口人口呼吸」と「心臓マッサージ」を繰り返します。
  3. 心臓マッサージ
    • 肋骨の淵に沿って、指を中央に移動します。胸骨の中央に掌底を当てて、両手を重ねます。
    • 胸の真上に位置し、両肘を伸ばして真下に3.5〜5cm押します。胸が元の高さに戻るまで力を抜き、そのままの位置で再び押す動作を、80〜100回/1分のペースで繰り返します。
  4. 人工呼吸と心臓マッサージを組み合わせます
    • 「口対口人工呼吸」を2回の後、「心臓マッサージ」を80〜100回/1分のペースで15回繰り返します。
  5. 出血した時
    • 傷口からの出血の状態を確認します。「鮮紅色の血液が勢いよく噴出している時」や「暗赤色の血液が大量に流れ出ている時」は大出血と判断します。
    • 傷口に、ガーゼや清潔なハンカチなどを直接当てて強く圧迫します。
      傷口を心臓より高くします。
    • 開放性骨折の場合は、傷口より心臓に近い部位で、布などで止血帯を巻きます。
      血が止まるまで締め上げて、固定します。止血帯を巻いた時刻を書いておきます。
  6. アイシング
    • ケガの応急処置にアイシングは欠かせません。しかし、正しく行わないと早期回復するものが逆にケガの治りを遅らせることになりかねません。アイシングは、疲労回復に効果的です。正しいアイシングの知識を身に付けて下さい。
    • アイシングの方法としまして、袋に氷を入れた氷のうで冷やす方法やコールドスプレーで瞬間 的に冷やす方法などがあります。(凍傷に気をつけましょう。)
    • 「RICE処置」によるアイシングが、早急にケガを回復させることにつながります。
    • RICEとは、下記の4つの処置の頭文字をとったものです。
      • REST(安静)・・二次的な悪化を防ぐために安静が必要です。
      • ICING(冷却)・・すばやくアイシングすることで、患部の腫れや痛みを和らげることが出来ます。
      • COMPRESSION(圧迫)・・適度な圧迫は、患部の腫れの進行を遅らせます。
      • ELEVATION(挙上)・・患部を心臓よりも上げることで内出血を防ぎます。
    • ケガに伴うアイシングは、非常に効果的ですが、それだけでなく、運動後の疲労回復にも非常に効果的です。激しい運動の後は、筋肉の温度が高くなっています。これを適度に下げることで、筋肉痛の軽減や、疲労回復につながっていきます。
    • 運動直後に有酸素運動で、クールダウンを施すことで、乳酸の蓄積を抑えることができます。
      クールダウンの方法としては、心臓の遠いところからほぐします。
      下半身からアイシング・マッサージをすることでより疲労回復を早めます。
    • アイシングが疲労回復につながるメカニズム
      まず運動直後に15分ほどアイシングすることで血管が一時的に収縮します。
      それが、しばらくするとリバウンド効果により血管が拡張します。それにより、血流がさかんとなり疲労物質である乳酸の分解・吸収を促進させるというものです。
    • アイシングは、リハビリの際にも効果的でエクササイズ・ストレッチと合わせて行うことで、回復を早めることが出来ます。
  7. 怪我の予防対策
    • 怪我の予防対策として6つの方法があります。
      1. 運動前に十分ストレッチを行うこと。
      2. サポーターの適切な活用。
      3. 正しいフォーム・正しい道具選び
      4. 筋力アップ
      5. 効果的なクールダウン
      6. 練習量の調節


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